2011年09月27日
平成23年度 税制改正(相続税・贈与税)について part.1
平成23年度税制改正大綱における法案は、一部は平成23年6月30日において公布・施行されましたが、いまだに審議中の法案があり、今後どのように推移していくのかわからない状況となっております。
その中で、お客様より関心のあった相続税・贈与税の税制改正について取り上げていきたいと思います。
これから説明させていただくものは
平成23年9月27日時点において未成立のものでありますのでご注意下さい。 〜税制改正の内容〜
審議中の平成23年度の税制改正を説明していきますと、以下の通りとなります。
相続税の大まかな流れは、国税庁のホームページでわかりやすいパンフレットが掲載されていますので
こちら(pdfファイル)で確認できます。
また、贈与税の大まかな流れも
こちら(pdfファイル)でご参照下さい。
@ 相続税の基礎控除額の引き下げ(増税) 基礎控除額が4割縮減されて、課税対象者の範囲が拡大されました。
(現 行:5000万円 + 1000万円 × 法定相続人数) ⇒
最大控除額8000万円(改正案:3000万円 + 600万円 × 法定相続人数) ⇒
最大控除額4800万円例)夫が亡くなり、妻1人子2人で、遺産が6000万円とすると、現行では基礎控除後の課税遺産総額が0円なるのに対して、改正案では1200万円となり、税額が発生する事態が起きてしまいます。
控除額の大幅な減額によって、改正後に課税対象者となるケースが増えることになりそうです。
例えば土地付きの家を1軒持っているだけのご家庭でも相続税の課税対象者となる可能性があります。
改正案が成立した場合、遺産総額がおおよそ5千万円を越えそうなご家庭は一度税額のシミュレーションをご検討下さい。当事務所でもご相談を承っております
A 相続税の最高税率の引き上げ(増税) 相続税の最高税率が50%から55%に引き上げとなります。これと同時に法定相続人の取得価額が2億円を越える部分についての税率及び控除額が改正され、増税となります。
増税部分をピックアップすると、以下の様になります。
法定相続人の取得価額 増税部分
〜2億円 改正なし
2億円〜3億円 税率40%→
45% 控除額1700万円→
2700万円 3億円〜6億円 税率50%→
変更なし 控除額4700万円→
4200万円 6億円〜 税率50%→
55% 控除額4700万円→
7200万円 B 死亡保険金の非課税の制限(増税) 相続税対象の死亡保険金のうち、500万円×法定相続人数が非課税とされていますが、改正案ではその法定相続人のうち下記の対象者のみに限定されます。
=非課税対象者=
現 行:法定相続人
↓
改正案:
法定相続人の内下記の者 (1) 未成年者
(2) 障害者
(3) 相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者のいずれかに該当するもの C 未成年者控除、障害者控除の引き上げ(減税) 相続人が未成年者、及び障害者である場合、税額の控除がありますが、その控除額が増加します。
=未成年者=
現 行:20歳までの1年につき6万円控除
↓
改正案:20歳までの1年につき
10万円控除例)相続人が16歳の場合、(20歳 − 16歳) × 10万円 = 40万円の税額控除となります。
=障害者=
85歳までの1年につき6万円控除
↓
85歳までの1年につき
10万円控除(特別障害者は20万円)
例)相続人が35歳の障害者の場合、(85歳 − 35歳) × 10万円 = 500万円の税額控除となります。
相続税の改正は主に以上の通りとなりそうです。
繰り返しますが、上記の改正案は
平成23年9月27日時点において未成立のものでありますのでご注意下さい。次回は主に贈与税の改正を中心に解説していきます。
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